ミネラルタウン**グレイ×クレア

眠い目


 窓から差し込んだ光が眩しくてクレアは目を覚ました。
 まだ眠たがっている目を擦り、重たいまぶたをむりやりに開ける。
 焦点がだんだんと結んでいき、目の前のものを映し出す。
 グレイの顔があった。
 どきりとして跳ね起きる。
 白いシーツが肩から滑り落ちるがクレアは気にしなかった。
 彼はといえばまだ起きる様子を見せない。
 クレアは少し火照った頭で昨日の記憶を辿った。
 一つの事実が思い起こされ、幸せそうな笑顔を浮かべる。
 時計をみるとまだ朝の六時だった。
 昨夜は疲れていたはずだが、いつもの習慣というのは突然には変えられないものなのだ。
 まだ疲れが完全には取れてない気がする。
 でも。
 早起きは三文の得とはよく言ったものだ。
 気持ちよさそうに眠るグレイの寝顔を見つめながらクレアはそんなことを考えた。
 クレアは彼が普段何時に起きているかは知らなかった。
 でもそれはこれから知っていけばいいと思う。
 今度は声にだしてえへへと笑った。

 そうしてグレイが起きるのを待っていたクレアがだんだんと暇を持て余し、ついにはマジックを持ち出して彼の顔に落書きを始め、結婚初日にして一騒動起こるのは別のお話。


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